青森県の大学に通っていた頃、天文台の解説員のアルバイトをしていました。
仕事の内容は、館内に展示されている天体関係の資料の説明をしたり、
巨大な天体望遠鏡を使って惑星や星を拡大して見たり、外に出てそのとき見えている星座の解説をする仕事でした。
毎日、老若男女様々なお客様がいらっしゃいましたが、星や宇宙の話をするときは、年齢や性別関係なく、
皆さんすごくキラキラした顔をされていて、こちらも自然と笑顔になれるアルバイトでした。
天文台は街の灯りが届かない山奥にあるので、車のヘッドライトを消すと周囲は真っ暗になります。
都会で見る天の川は白いもやっとした帯状のものだったのに、天文台で見ると小さい星が無数に集まって立体的に見える気がして、すごく感動しました。
お客様がいないときに一人で外に出て、ぼーっと星を眺める時間が大好きで、そのまま空に吸い込まれてしまいそうな、不思議な感覚になりました。
大学を卒業してから東京に出てきた今思うと、あの環境でしか経験できない素敵なアルバイトだったなあと思います。